人より賢いAIを支配できるか？

EUは、人種や性別　差別を防ぐ目的で、AIに倫理指針を策定する方針であることを
発表した。

主な指針は以下の通りである。

（１）AIの判断過程などについて企業に説明責任

（２）AIが判断に使ったデータなどの情報開示制度の創設

（３）AIの透明性などを監査する機関を設置

（４）AIの倫理性を認証する制度を創設

（５）AIの結果による自己への賠償保険加入を企業に義務付け

（６）AIを利用する企業の利益の一部をAIの透明化促進に還元

AIは、２０４５年には全人類の頭脳を上回る処理が一瞬でできると予想されている
そんな人より賢いAIの判断の過程を、果たして人は正しく説明できるのであろうか？
人の判断、選択は、社会の法律、社会規範、ルールに基づき最終的には、
しかし、時には決定権を持つ人の好き、嫌いで決まる現状である。

AIが厳格にルールとデータだけで判断する社会は、法やルールの下ではAIの判断、選択は、人の私的な感情は一切入らない、ある意味で今よりも決断間違いの少ない社会となる可能性が高いと思われる。

一方で、AIも社会の動向、ニュースなどに影響を受けて、自動的に判断の基準を変更、社会の大多数の意見に適応させていくも考えられる。　例えば、２つの問題があり、１つは大多数の意見支持があり、もう一つは殆ど意見や指示がない場合、意見・指示がある問題は、多数の意見から判断することは比較的容易であるが、殆ど意見や指示がないもの（データ）が無いものについては、例外処理として乱数・ランダムに基づき判断するしか方法はないと思われる。

AI開発の先頭を行くIT企業においても、様々な意見が起こっている

例えば、Googleは、４０００人を超える社員が開発に反対したため、米国防総省と結んでいた軍事用無人飛行機向け物体認識ができるAI開発契約を２０１９年で解消することを決めた。

フェイスブックでは、AIを活用して偽ニュースを発見する方法を使用している。

一方、テスラでは、イーロン・マスクは、「AIは悪魔を召喚する技術」と強硬な規制を推進している。

AIが人間の知能を超えたとき、人間がAIを制御することはどう考えても不可能であろう。
将来、AI（ソフトウェア）とロボット（ハードウェア）が融合した際の恐怖として、人類の存在自体を脅かす可能性があることは否定しようがないと考えられる。

しかしながらAIの開発競争は、もはや止められない現状において、未来のロボット社会においては、スターウォーズのルークスの腕が精工な機械に置き換わったように、人間の肉体は機械化し、キアヌスリーブスの映画マトリクスのように、最終的には人間の頭脳や感情はデータ化される時代が到来するであろう。